みなさんこんにちは。
こわがりパパこと「のマンボウ」です。
この記事を読んでいただいている読者の皆さんはFIREという考え方に興味を持ち、「FIREってどんなものなのか?」と情報収集をされている方だと思います。
私は2020年ごろにFIREという考え方があることを知り、特別なスキルを何も持っていない自分でもコツコツと地道な努力を重ねてゆけば金銭的に会社に依存せずに生活してゆく術があることに衝撃を受けました。
私はそれ以来、FIRE達成(特にFI=経済的自立の部分)を目指して投資の勉強やマネーリテラシーを高めるべく努力を続けています。
ところで、私は人生の目標を「2039年末までに経済的自立を達成し、会社を早期退職して百姓になる!」としています。
なぜ、FIREを目指していた私が自分の人生の目標を「FIRE達成」ではなく「百姓になる」ことにしたのか、経済的自立を目指すのであれば「FIRE」ではなく「百姓化」を目指すべきと考える理由を以下に説明します。
目次
この記事の結論
経済的に自立をするために「FIRE」ではなく「百姓化」を目指すべき理由は以下の5つです。
- 百姓化とは農家になることではなくオールラウンダーになり収入源を多様化することである
- 自分を百姓化する過程で自分の新たな可能性に気づくことができる
- FIREは退職してから自分のやりたい事に取り組む、百姓化は自分のやりたい事に取り組みながら自由を手に入れる
- 経済的自立の難易度を下げることができる
- 収入源を多様化することで人生の自由度が広がる
FIREとは
FIREとは「Financial Independence and Retire Early」の各単語の頭文字をとった略語で、経済的自立を達成し、早期退職を目指すことを言います。
FIREとは一般的に以下のように説明されることが多いです。
生活費を賄うだけの収入を、会社等との雇用契約を結んで行う労働による給与ではなく、株式などを含む金融資産の値上がり益(キャピタルゲイン)や配当金(インカムゲイン)などの不労所得から得て、9時5時の仕事を早期退職する。
そして、決まった時間働く代わりに、空いた自分の時間を好きなことや家族との時間に使うことができるようになる。
経済的自立という言葉だけに焦点を絞ると以下のような説明になるかと思います。
時間の切り売りを行う労働ではなく、自分で時間や期間を自由に選択することができる仕事や不労所得から必要十分な生活費を得ている状態
FIREに関するWebの記事等を読んでいると「働かなくていい」や「働きたくない」という点ばかりにフォーカスしている記事が多いように感じます。しかし、私はFIREの本質は、経済的に「会社」や「9時5時の仕事」への依存度を下げる(または無くす)ことにより、自分の好きな仕事にチャレンジしたり、やりたいことに挑戦したりする時間を得られる点にあると考えます。
一方でFIREを達成した人たちでも、FIRE後に全く何も仕事をしない人は殆どいないようです。
この事実からもFIREを目指すうえで、9時5時の仕事を辞めた後に自分が何をしたいのかを予め考えておくべきであると分かります。
百姓とは
百姓と聞くと、ほとんどの人が農家のことを頭の中に思い浮かべるかと思います。実際、辞書で「百姓」と調べると以下のように記載されています。
- 農業に従事する人。農民。
- 農業をすること。農作業をすること。
(*)コトバンクより引用
しかし、私は「ゼロからはじめる独立農家」というマイナビ農業の連載で西田栄喜さんが書かれていた以下の説明にしっくりと来ました。
百姓とは百の仕事ができるということ。
田んぼをやるなら野菜を育てろ、漁に出ろ、冬は縄を編めというのはリスクの分散。自然の脅威に対して百の仕事でもって生き延びてきた。そして歴史の表舞台がどんなに荒れようと生き抜いてきた。そんなしたたかさがあったからこそ、ここまで継続してこられたのです。
(マイナビ農業 ゼロからはじめる独立農家#01より)
私はこの「百姓」という言葉の由来が気に入ったため、自分の生き方・目標設定において「百姓になること」を取り入れようと考えました。
この「百姓」という言葉の意味は辞書を調べても書かれていない意味ですが、「百の仕事ができる」から歴史(社会)がどんなに荒れようと生き抜いてこれたというのは、経済的自立を目指す私たちに多くの気づきを与えてくれる考え方であると感じています。
そこで、私が経済的自立を目指す人は百姓になるべきと考える理由を5つほど列挙していきたいと思います。
百姓化を目指すべき理由1:オールラウンダーになり収入源を多様化させることで生活が安定する
先述したように、百姓と聞くと多くの人が「農家」を思い浮かべるかと思いますが、「百の仕事ができること」という言葉の由来から考えると、百姓とはオールラウンダーであると言い換えることができます。
私も含めて、経済的自立を目指す人の多くは、今は会社に勤め、そこからの給与収入に頼って生活しているかと思います。この状態は、私たちはその会社で行う業務についてはスペシャリストであると言えます。
一方で、私は会社の外の世界において自分の力でお金を稼ぐことができていません。会社という支えがないと、生まれたての小鹿のように足を震わせながら立っていることすらできません。
だからこそ、我々サラリーマンが自信をもって経済的自立を目指すのであれば、百姓化(スペシャリストではなくオールラウンダー)を目指すべきなのです。少額でもいいので会社からの給料以外の収入を生み出せるようになれば、それだけで経済的自立までの道のりの半分は達成したといっても過言ではありません。
FIRE達成者が執筆したWeb記事や本を読んでいると、退職した直後は自由な時間がたっぷりあることが新鮮に感じるが、すぐに暇になり仕事に復帰したいと思うようになるという記載をよく見ます。どうせ何かやりたいと思うようになるのなら、退職する前から自分が好きなことで少しでもお金を稼げている方がよくないですか?今のうちに退職後にやりたいことの種をまいておきましょう。
百姓化を目指すべき理由2:自分を百姓化する過程で、自分の新たな可能性に気づくことができる
百姓になる為には、今の会社での仕事以外に百の仕事で収入を得れるようにならなければいけません(百というのは多くのことの例えです)。
百もの仕事を選ぶためには「自分が本当にやりたいことは何か?」「人の役に立てる自分の強みは何か?」「自分ができることは何か?」といったことを考える必要があります。自分に正直になり真剣に考えることで、今までは気が付かなかった自分の強み、今まで抑え込んできた本当の気持ちややりたい事に気が付くきっかけとなり、今まで自分で勝手に「できない」と思い込んでいたことへ挑戦するきっかけになります。
私自身のことを例に出します。
私は人と話すことや交流することが苦手な所謂コミュ障です。30年以上生きてきて、自分が本当に大切にしたいと思える友達は片手で数えられる程しかいないし、職場の飲み会等にも極力参加しません。
自分の百姓化計画を立てる際に、動画配信を始めることを考えたこともありましたが「自分が発信する情報なんて誰も見ないだろう」と思い込んでいました。
しかし、ある時に自分が投資について勉強したことや考えたことを知人に話したところ、とても喜んでくれて「Youtuberになれるよ!」と言ってくれました。そして、その一言がきっかけで自分の百姓の一つとして情報発信に取り組むことを考えるようになりました。
(Youtuberではないですが、ブログの作成を始めています!)
自分のことを百姓化しようとしていたからこそ、知人の一言がきっかけとなり今まで自分で無理だと勝手に決めつけて来た情報発信に挑戦できたのだと考えています。
このような自分自身の経験もあり、経済的自立を目指す人には、自分自身の百姓化を進めるべきであるとアドバイスするようにしています。
百姓化を目指すべき理由3:FIREは経済的自立を達成してから自分のやりたい事に取り組む、百姓化は自分のやりたい事に取り組みながら経済的自立を目指す
FIREのREはRetire Earlyの頭文字なので「経済的自立を達成して9時5時の仕事を辞める」ところまでしかサポートしておらず、早期退職した後どう生きるかはFIREした人に丸投げ状態であると感じています。その為、先述したようにFIREを達成しても時間を持て余し9時5時の仕事に復帰する人も多いようです。
一方で、百姓化では経済的自立を達成する為に資産を積み上げるだけでなく、自分の好きなことで少額でもお金を稼げるように勉強したり、その準備を行います。このため、なぜ自分が経済的自立を目指すのかの目的が明確になり、退職後に時間を持て余し、雇われ仕事に復帰したくなるようなことは避けられるのではないかと考えます。
経済的に自立するところまでしかサポートしてくれないFIRE思想よりも、経済的自立を達成する目的が何かを明確にしてから前に進む百姓化の方が、退職後に時間が有意義に使えるだけでなく、経済的自立や早期退職に対して前向きになれる為、長期間にわたる資産形成においてモチベーションアップにつながったり、毎日の時間を有効に使おうと思うようになるのではないでしょうか。
百姓化を目指すべき理由4:経済的自立の難易度を下げることができる
百姓化を目指すべき理由1でも説明しましたが、百姓化とはオールラウンダーになり、収入源を多様化させるということです。収入源が多様化されている場合、一つ一つの収入源で稼がなければならない金額を低く抑えることができる為、経済的自立の難易度を下げることができます。
例えば、月々の生活費が25万円の人が不労所得からの収入のみで経済的自立を達成しようとする場合、FIREの基本である4%ルールに従うと、税引前の配当利回りが約5%もの金融資産を7500万円保有しなければなりません。
不労所得のみで経済的自立を達成したい場合
毎月の生活費:25万円 → 年間の生活費:25 × 12 =300万円
4%ルールに基づく必要な金融資産の金額 = 300 / 4 × 100 = 7500万円
一方で、毎月の生活費が25万円の人が、不労所得に加えて、自分の好きな仕事で毎月5万円の収入がある場合、経済的自立に必要な金融資産額は6000万円となり、不労所得だけで経済的自立を達成しようとした場合と比べて、必要な金融資産額を1500万円も減らすことができます。
会社からの給料以外の収入で毎月25万円稼げと言われても「そんなのムリ!」と言いたくなりますが、月5万円でよければ、なんだかできそうな気がしてきます。しかも毎月5万円の収入源を作ることができれば、経済的自立に必要な金融資産額を1500万円も減らすことができる為、経済的自立が達成可能な目標として捉えることができるようになります。
不労所得+自分の好きな仕事で毎月5万円の収入がある人が経済的自立を達成したい場合
毎月の生活費:25万円 → 年間の生活費:25 × 12 =300万円
生活費の内不労所得で支払わなければいけない金額:300 - 5 × 12 = 240万円
4%ルールに基づく必要な金融資産の金額 = 240 / 4 × 100 = 6000万円
百姓化を目指すべき理由5:収入源の多様化により人生の自由度が高まる
自分自身を百姓化することで人生の自由度を高めることもできます。なぜなら百姓化したうえでの経済的自立の場合、一つひとつの収入源に対する生活の依存度が低いため、その仕事を辞めたところで生活に影響が無い為です。
例えば、百姓化の一環としてキッチンカーでの移動販売を行ってきた人が急に海外へ移住したくなった場合を考えてみましょう。
百姓化による収入の多様化がうまくできていれば、移住に伴い移動販売の仕事を辞めなければならなくても、一時的に支出を抑えたり、減った分の収入を他の仕事でカバーする等、比較的すぐできる対策を打てば生活に困るような事態に陥ることは回避することができます。
また、月数万円程度の収入源であれば、移住後の新しい土地で新しく仕事を始めることだって可能です。
このように自分自身を百姓化することで、一つ一つの仕事への依存度を減らすことができれば、人生における自由度を飛躍的に高めることが可能になります。
この記事の結論
この記事では、経済的自立の為にFIREではなく百姓化を目指すべき5つの知友を記載してきました。
5つの理由を再度まとめて記載すると以下の通りになります。
- 百姓化とは農家になることではなくオールラウンダーになり収入減を多様化することである
- 自分を百姓化する過程で自分の新たな可能性に気づくことができる
- FIREは退職してから自分のやりたい事に取り組む、百姓化は自分のやりたい事に取り組みながら自由を手に入れる
- 経済的自立の難易度を下げることができる
- 収入源を多様化することで人生の自由度が広がる