みなさんこんにちは。
こわがりパパこと「のマンボウ」です。
20代から30代の読者の皆様の中には、将来への不安の為に早いうちから資産運用を始めている方が多いのではないかと思います。
NISA制度を活用して投資信託や株式を購入している方は多いかと思いますが、株式は数十年レベルの長期での資産形成には適しているものの、投資期間が数年程度の短期間の場合は、相場状況によっては元本割れのリスクもある為、少し先の未来に使う予定のお金を株式で運用することはハイリスクと言えます。
一方で、20代、30代はお金の面で非常に重要な時期です。なぜなら、老後のための資産形成を始めるだけでなく、少し先の未来に来る可能性のある大きな支出(子育て、住宅の購入など)に備えてお金を貯め始めなければいけない時期だからです。
そこで、20代、30代の方にお勧めしたいのが、ソーシャルレンディングという投資です。この記事ではソーシャルレンディングとはどのような投資で、どのように活用すればいいのかについて詳しく解説します。
ソーシャルレンディングに興味はあるけど、どうやって始めればいいのか分からない
という方はぜひ、最後まで記事を読んでみてください。
なお、投資においては、全ての判断は個人の自己責任の下で行われるべきで、最終的な決定は自分自身で行う必要があります。
目次
この記事の結論
ソーシャルレンディングのメリットとデメリットは以下の通りです。
- メリット:株式投資並みのリターンが期待できる、小額から投資可能キャッシュフローの計画が立てやすい
- デメリット:利払いや償還遅延のリスクがある、流動性が低い
20代、30代はソーシャルレンディングの特徴を活かして子育てや住宅の購入などの人生三大支出に備えることができます。また、早いうちからこれらの支出に備えることで必要金額を割り引くことができます。
ソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい個人や企業がインターネットを通して個人投資家から資金を借りることができる仕組みです。個人投資家はお金を貸し出す見返りとして利息を受け取ることができます。お金を借りる個人や企業にとっては、(特に海外の場合)銀行からお金を借りるよりも金利的に有利であったり、銀行では融資の審査に通らないような案件であっても資金を調達することができるというメリットがある為、借り手、投資家の双方にとってメリットのある仕組みになります。
こうした資金の調達はソーシャルレンディングの運営するプラットフォームを介して行われます。プラットフォームは、ただ仲介をするだけでなく、個人投資家に代わって借入の申し込みをしてきた個人や企業の信用調査を実施したり、利払いや元本償還に遅延が発生した場合に借り手との交渉を行うなど、投資家が安心してソーシャルレンディングを利用できるような環境の整備も行います。
ソーシャルレンディングで投資の対象となるのは主に不動産です。不動産といっても、アパートなどの住居からショッピングセンターやバイオマス発電所など個人投資家ではなかなか投資することのできないスケールの大きい案件まで様々なタイプの不動産へ投資することが可能です。
また、数はそれほど多くはないですが「上場企業への貸付」のようなプロジェクトもあります。
様々な期間、利率、投資対象があり、自分の興味や目的に合わせて投資対象を選ぶことができるのがソーシャルレンディングの特徴の一つです。
REITとの違い
ソーシャルレンディングと同様に、私たち個人投資家が気軽にできる不動産投資の一つにREITがあります。REITとソーシャルレンディングとの違いは以下の通りです。
違い①:取引の形態
REITは運営会社が有価証券を発行し資金を調達して不動産運営を行います。発行された有価証券は市場で売買されるため、流動性が高いのが特徴です。市場が開いていれば、余程出来高の低い銘柄でない限り、いつでも購入したり売却する事が出来ます。
一方でソーシャルレンディングは、投資先ごとにプロジェクトが組成され、プロジェクト毎に出資者を募集する仕組みになっています。プロジェクト期間が終わるまで出資した資金を引き出すことは出来ませんし、自分が出資した枠を他人に譲渡することもできないません。
違い⓶:最低投資金額
REITは株式のように市場で取引される値段がある為、最低購入口数である1口の値段が最低投資金額になります。安いものは数万円から購入することができますが、1口数十万円に達する銘柄もあり、予算によっては自分の欲しい銘柄を購入することができない可能性もあります。
一方で、ソーシャルレンディングでは、多くのプラットフォームにおいて最低投資金額は1万円からとなっており、自分の予算に合わせて投資を行うことが可能です。
ソーシャルレンディングのメリット・デメリット
メリット
高い利回り
ソーシャルレンディングは、プラットフォームにもよりますが利回りが5%-10%の案件が多くあり、定期預金や国債等の安全資産より利回りが高いことはもちろん、REITよりも高い利回りで資金を運用することが可能です。
小額から分散投資が可能
多くのプラットフォームにおいて1万円から投資が可能となっている為、運用資金が少額であっても複数のプロジェクトへの分散投資をすることができ、リスクの分散が可能となっています。
キャッシュフローの計画が立てやすい
株式やREITなど市場で取引される金融資産は、現金に換金したいタイミングで値上がりしているか、値下がりしているかが分かりません。たとえ受け取った配当を考慮してトータルで利益が出ていても、値下がりしている銘柄を売却して現金に換えるのは気が進まないかと思います。
ソーシャルレンディングは(何もトラブルが無ければ)債券のように満期に元本がそのまま償還されます。従って、お金が必要になる時期までに償還されるプロジェクトで運用することで、元本割れの心配をせずに、資金を運用し増やすことができます。
!!注意!!
ソーシャルレンディングが元本保証であるという意味ではないことに注意してください。
(当たり前のことですが)借手が計画通り返済・利払いをしていれば、満期に元本が満額償還されるという意味です。後述の通りソーシャルレンディングには分配金の支払いや元本償還の遅延リスクが存在します。
デメリット
分配金の支払いや元本償還の遅延が発生する
プラットフォームは個人投資家に新規案件の募集をかける前に、お金を借りたい人・企業に対して信用調査を実施し、利払いや元本償還の遅延や貸し倒れなどのリスクが低いと判断された案件について募集をかけることになっています。しかし、事前に信用リスクの調査が行われるとはいえ、利払いや元本償還の遅延や貸し倒れのリスクを完全に排除することは出来ません。
あるプラットフォームではウェブページで「貸し倒れ0件」と記載があったはずなのですが、この記事の執筆の為にウェブページを久しぶりに確認したところ、そのような記載が消えていました。
(私が口座開設した時にはあったはずなのですが・・・)
実際、そのプラットフォームでは貸し倒れは無いものの、利払いや償還の遅延が発生しております。
利払い遅延のリスクを完全になくすことは難しいですが、私たち投資家にできることは次の2つだと思います。
①借り手がどんな企業(や人)なのか、ビジネスモデルや財務状況など、連帯保証人をしっかりと確認すること。ソーシャルレンディングに関する掲示板等から実際にそのプラットフォームで運用している人たちの言っていることを確認すること。
⓶少額ずつ分散投資をすること。プロジェクトだけでなく、プラットフォームの分散もあわせて実施するようにしましょう。私は1プロジェクトへの投資額を10万円以下にするようにしています。なぜなら1プロジェクトへの投資額を小額に抑えることで、万が一貸し倒れが発生し、元本が棄損しても、10万円程度であれば(懐は痛みますが)それだけで人生がめちゃくちゃになるようなことにはならないからです。
途中解約ができない
REITとの比較のところでも記載しましたが、ソーシャルレンディングでは一度投資した資金を運用期間中に途中解約して資金を引き出すことは出来ません。従って、お金が必要になる時期がいつなのかを見通したうえで、運用する必要がありますので注意してください。
ただし、運用期間は半年から長くても1年半くらいの案件が殆どです。事故にでもあわない限り、数年以内にいくら位の支出がありそうかを予想することはそれほど難しいことではないと思いますので、そこまで神経質にならなくても大丈夫かと思います。
ソーシャルレンディングを活用して人生の三大支出に備えよう
突然ですが、人生の三大支出は以下の3つだそうです。
- 子育て費用
- 住宅購入費用
- 老後資金
このうち、子育て費用や住宅購入費用は早ければ20代から30代にかけて支払いが始まる人もいます。
従って20代から30代は老後資金の準備だけでなく、子育てや住宅の購入にあてるお金の準備もし始めなければいけない期間です。
しかし、幸いなことに、子育ても住宅の購入についても、「いつ」「どれだけ」お金が必要になるかを見通すことはそれほど難しいことではありません。
私は将来使う予定の有るお金や大きな支出に備えてお金を積み立てながら準備をするのに、ソーシャルレンディングは適した選択の一つであると考えてます。
なぜならソーシャルレンディングは
- 利回りが定期預金や債券よりも高い
- プロジェクトの満期に元本が満額償還されるためキャッシュフローの計画が立てやすい
- 小額から投資可能な為、少ない資金でも資金効率を上げたり、リスクを分散する事が出来る
からです。
また、資金を銀行に預けておくだけでなく運用に回すことで、準備しなければいけない金額を減らすことも可能です。このことを投資の世界では「割引」と言います。以下で具体例を用いて割引の考え方を説明します。
1年後に100万円必要とします。
年率10%の利回りのプロジェクトで資金を運用し、1年後に100万円を準備しようとすると、いま必要な金額は以下の計算で求めることができます。
(ここでは計算を簡単にするために、プラットフォームに支払う手数料や税金は考慮していません)
〈計算方法〉
いま必要な金額=100÷1.1×1=90.91万円
このように、将来の金額を受け取る予定の配当を考慮して現在の価値に直すことを割引と言います。
上記のケースでは9.09万円の割引をうけることが出来ました。
以上の理由より、私は20代、30代の方で、子育て費用や住宅購入資金の準備を始めようと考えている方にはソーシャルレンディングでの資金の運用も選択肢の一つに入れられると考えます。
実際にどのように積立計画を立てればいいか、各ソーシャルレンディングプラットフォームの特徴などについては、別途記事を作成して紹介しようと考えております。
ソーシャルレンディングの始め方
ソーシャルレンディングプラットフォームに口座を開設する
ソーシャルレンディングを始めるには、プロジェクトを組成したり、投資家を募集するプラットフォームに口座を開設する必要があります。
口座はマイナンバーカード等の身分証の写真を撮影してネットで提出して数日から1週間程度かけて審査が行われた後に開設されます。
口座開設をするプラットフォームには信頼性の高いプラットフォームを選びましょう。また、各プラットフォームにはそれぞれ特徴があり、手数料や最低投資金額、得意なプロジェクトの種類が異なります。口コミや評判を参考にしながら、自分に合ったプラットフォームを見つけることが大切です。
各プラットフォームの特徴については、後日記事を作成し紹介させていただこうと考えています。
投資を申し込む
口座の開設が完了したら、資金を入金してどのプロジェクトに投資するかを選びます。繰り返しになりますが、通常、最低投資金額は1万円に設定されていることが多いです。
この時の注意点としては、口座開設後すぐに投資できない可能性もあるということです。
ソーシャルレンディングは、資金調達の需要があって初めてプロジェクトが組成され、投資の募集が行われます。従って、いつでもすぐに投資ができるわけではなく、自分が投資したいと思えるプロジェクトの募集が出るまで待たなければいけない可能性もあります。
プロジェクトの数についても、新規プロジェクトへの投資案内が頻繁に来るプラットフォームとそうでないプラットフォームがある為、こういった待ちをなくすためにも、やはり複数のプラットフォームで口座開設するべきと言えます。
投資の実行
十分な金額が投資家から集まると、プロジェクトが成立し投資が開始されます。投資家は出資した金額に応じて定期的に利息を受け取ります。利息の受け取りタイミングはプラットフォームやプロジェクトごとに異なり、毎月だったり半年に一度だったりします。
気になる方はご自身で投資先のプロジェクトやプラットフォームの規定を確認してみてください。
この記事の結論
ソーシャルレンディングは、株式投資や不動産投資とは異なる新しい収益源となる可能性があります。高い利回りが期待できる一方で貸し倒れ等のリスクも存在しますので慎重な投資判断が必要になります。信頼性の高いプラットフォームを選び、分散投資を行うことで、リスクを最小限に抑えながら収益を得ることができます。
20代や30代の方はソーシャルレンディングの特徴を活かして子育てや住宅購入等の人生三大支出に備えることで、必要な金額を割引くことができます。
最後に
繰り返しになりますが、投資においては、全ての判断は個人の自己責任の下で行われるべきで、詩集的な決定は自分自身で行う必要があります。